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2016年07月31日
コラム

攻めの相続対策に「家族信託」

家族信託を有効に使うと相続対策が楽になる

 

 

|家族信託とは

 

1922(大正11)年に制定された信託法が、制定後初めて2007(平成19)年に改正されました。

 

これまでは、信託銀行などの信託業者しか信託の仕組みを使うことができませんでした。

 

それが、この改正信託法によって、成年後見制度では対応できない、新しい資産の管理・承継が可能となりました。

 

信託銀行などの信託業者に報酬を支払って行う信託(営利信託・営業信託)を「商事信託」といいます。

 

一方、原則として営利(報酬)を目的としない信託を「民事信託」といいます。

 

この民事信託のうち、個人が自分の財産を特定の目的のために預ける仕組みを「個人信託」。

 

その中で、受託者が家族のものを「家族信託」と呼んでいます。

 

 

 

|成年後見制度の補完としての家族信託

 

家族信託の仕組みを利用すると、これまで成年後見制度では困難だった相続対策も可能になります。

 

認知症などの意思判断能力がしっかりしているうちに、制度利用の意思決定をしていただくことは、任意後見制度と変わりありません。

 

しかし、判断能力がなくなった後の状況が大きく変わってきます。

 

成年後見制度における後見人の役割は、あくまで「管理・保全」が目的なので、積極的な運用が原則認められません。

 

一方、家族信託の仕組みを利用した場合、信託の目的に従った自由な処分・運用が可能になります。

 

したがって、後見人では行うことが難しい、アパートの建築や借り入れをすることが可能になります。

 

つまり、成年後見制度では難しかった、柔軟な資産運用・節税対策が可能になるのです。

 

 

 

|信託を有効利用して有意義な相続に

 

民事信託(家族信託)は特に「こうしなさい」と決まった項目があるわけではありません。

 

民事信託の枠組みから外れさえしなければ、信託委託者(財産所有者)の意思を最大限に尊重し、臨機応変な財産管理が可能となります。

 

いってみれば、オーダーメイドの相続対策が可能となるのです。

 

信託には「意思凍結機能」があり、一度信託を導入すればその後は委託者(財産所有者)の意思能力・判断能力の喪失の有無を問わずに、信託の目的に従った財産の管理・処分が可能になります。

 

資産承継は財産所有者だけでなく承継するかたも一緒に考えましょう。

 

専門家の先生方もきっと協力してくれます。

 

 

 

by 大丸商事有限会社 長谷川浩一

 

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