空室期間の短い物件はどこかに必ず隠れた魅力がある
退去前から見学希望で問い合わせ多数
立川市曙町にある弊社の管理物件。
今年で築6年目になるパナホーム施工のペット共生型住宅は、全4世帯のアパートです。
入れ替わりも多くはないのですが、解約予告がなされた時点で公開募集をしますが、公開期間は長いときで1週間程度でしょうか。
この人気ぶりには毎回驚きますが、まさしく物件の持つ力だと思っています。
|物件が持つ力で勝負できるのは築後10年ぐらいまで
物件が持つ力、いわゆる「物件力」と言われるもので、入居者が集まってくれるのは築後10年ぐらいまででしょうか。
それ以降は、やはり大規模修繕やリフォームをしていく必要があるかもしれません。
新築当初の物件力を維持できるのは築後10年ぐらいまでと言うのは、建築当時に何のコンセプトも考えず、メーカーやサブリース会社に言わるがまま建築した場合です。
建築当初から先を見据え、間取りも含めて柔軟に対応できるような設計をしてもらうことが重要です。
|この建物のコンセプトは「ペット共生住宅」
立川市曙町にあるこの建物はペット共生住宅として建築を行いました。
当時は空前のペットブームでしたし、少子化の影響もあって、賃貸住宅でもペット飼育をしたい家族が増えると考えたためです。
しかし、ときにコンセプト通りにはいかないものです。
ペットを飼育している家庭は1世帯のみとなりました。
立地も駅徒歩10分以内なので、ペット飼育に頼らなくても、入居者が集まってくれる物件となっています。
|コンセプトを決めても、そのとおりになるとは限らない
この立川市曙町の物件もそうですが、コンセプトにより、入居者のターゲティングをしても、そのとおりにならない場合もあります。
立川市曙町の物件の場合は「ペット共生住宅」というコンセプトでスタートしましたが、結局は駅までの利便性や間取りなどの使いやすさで、ペットを飼育していないお客様にも入居いただております。
これは喜ばしいことです。予想に反し、多くのお客様に響く物件となっているということですから。
また、こんな話もあります。
北陸のとある管理会社が「小悪魔部屋」というタイトルで、若い女性にターゲットを絞った内装を施しました。
しかし、入居した人は、40代の男性だったということです。
|これからの賃貸住宅はコンセプトが必要になる
今は、賃貸住宅が供給過剰になっていると言われる時代です。
そして、満室、もしくは満室に近い稼働を続ける物件と、いつも空室がある物件に二極化しているように感じます。
新築であれば必ず満室になる、建てれば入居するという時代は過ぎ去ってしまいました。
そんな中で、魅力的な物件は、やはりどこかにコンセプトやこだわりがあります。
例えば、「ペットは何でもOK、多頭飼もOKで、トレーナーさんのいる物件」などです。
ちなみに、当社のある東京多摩地区はあまり尖った感じのデザイナーズは受けが良くないように感じます。
大きくリフォームやリノベーションをするときにも、どんな感じの入居者に気に入ってもらいたいかをイメージしながら、床・壁・天井・建具の配色や素材を選んでみると、魅力的なお部屋になりますよ。
by 大丸商事 長谷川浩一
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