2017年05月31日
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「鉄筋コンクリート造=静か」ではない
建物の構造よりも壁の造り方が大事
建物の構造には「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造(RC造)」などがあります。
「隣室などの音がうるさいので、鉄筋コンクリート造の物件を探しています」という人がいますが、半分正解で半分間違いです。
|鉄筋コンクリート造の建物は「静か」なのか
鉄筋コンクリート造の建物は、上下左右のお部屋の音がしっかり遮音できると思われがちですが、それは、各戸との境の壁「戸境壁」も鉄筋コンクリートの場合で、しっかりと厚みがある場合です。
建物全体の構造が鉄筋コンクリート造でも、各戸の戸境壁が遮音性の高くない造り方をしている場合がありますので注意が必要です。
◯戸境壁が鉄筋コンクリートで厚みがある場合
◯ 建物全体は鉄筋コンクリート造でも戸境壁が薄かったり簡易な構造の場合
また、戸境壁がコンクリートであっても、厚みが無いと音が響くことがあります。
逆に、戸境壁がコンクリートでなくても、断熱材などを用いてしっかりとした戸境壁を作っていれば、遮音性は高くなります。
|木造・鉄骨造だからといって音が響くわけではない
大手ハウスメーカーさんの建物は鉄骨造のものが多いです。
これは重量鉄骨であったり軽量鉄骨であったりしますが、建物の遮音性には大きく影響しません。これは木造にも同じことが言えます。
木造や鉄骨であっても壁構造や使用素材によって遮音性は大きく変わります。
|構造は遮音性に影響しない
鉄筋コンクリート造でも木造や鉄骨造でも遮音性の良し悪しは戸境壁の造り方にあります。
概して鉄筋コンクリート造の建物は賃料が高めです。
そして、その賃料に見合うだけの遮音性を期待して鉄筋コンクリート造の建物に引越したのに隣室の音が響く、なんてことも良く聞きます。
募集図面に書かれている構造だけではなく、戸境壁はどうなっているのかを確認してみるといいかもしれません。
そうすると木造や鉄骨造で、鉄筋コンクリート造に比べて割安な賃料でも、大手ハウスメーカーが建築した遮音性の高いお部屋に巡り会えるかもしれませんよ。
by 大丸商事 長谷川浩一
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