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2018年05月31日
コラム

メディアが好む「買うか・借りるか」~結論が出ない理由を考えてみた~

インターネットや雑誌などのメディアでよく見かける、自宅を「買ったほうが得か、それとも借りたほうが得か」といった論争記事があります。

そして、そのような記事は「アナタ次第!」みたいな結論になっていると思います。

でもそれは「当然」です。

この世にたった1つしかない不動産。一般論で結論を出すこと自体に無理があります。

そして専門家は安易に答えを出しません。

 

経済評論家の先生方は大変

よく経済評論家や経済ジャーナリストなる先生方がテレビや雑誌、インターネットなどで「買うか、借りるか」という話をしています。

では、なぜ論争のようになり、最後にハッキリとした答えが出ないのか。

それは、不動産の特性にあると思っています。

まず、ひとつの不動産に4つの価値指標があると言われてます。

さらに、実際の取引価格(実勢価格)まで入れると5つの価値指標があることになります。

この時点で個人的には、この論争に足を踏み入れたくありません。

そしてさらに話を複雑にする要素があり、これがこの論争を巻き起こす大きな要因となっていると個人的には考えています。

それが「同じ不動産は無い」ということです。

分譲マンションなどは一見同じ不動産を売っているように見えますが、左右上下に部屋がズレるだけで、基本的には同じ物ではなくなります。

この世にたった1つしかない物が対象になっているのに、それを大多数の人に当てはめて考えようとしていることに無理があるのです。

 それをメディア側の要請なのかは分かりませんが、議論している先生方は大変です。

 

プロほど一般論にしない

とある経済評論家のインターネットの記事で、「FP(ファイナンシャルプランナー)などの専門家はハッキリと答えを言わない」と批判している先生がいらしゃいました。

でも、この批判には「?」ですし、プロがハッキリと答えを出さないのは至極当然だと考えています。

上記のように不動産はこの世に1つしかない物ですし、人によって事情は様々です。

多くの専門家はそれぞれの現状と希望を細かく聞きったうえで、その人にしか当てはまらない答えを出していきます。

ですから、本当にプロフェッショナルな専門家は安易に一般論について論争しません。

もちろん、大まかな説明として一般的に言われている内容を話すことはあるかと思いますが、それをもって結論を出すことは無いと思います。

 

 

不動産投資家の目線を持つ

よく言われるフレーズで「不動産投資家の目線を持つ」があります。

【自宅を買う際に、そこを賃貸するとします。そして借主は自分。

このときに、家賃として設定するのはローン返済額+α。

それでも借りたいと思えば「買い」、思わなければ「買わない」】

といった判断基準です。

ひと昔前はあまり聞かなかった(不動産業者は使ってました)判断基準ですが、最近はメディアにも紹介されるようになってきており、少しずつ浸透してきているのかなと感じています。

詳細は書きませんが、このような内容の記事はインターネット上にたくさんあります。

 

でも、あまりに徹底すると、買いたいけど買えないといった状況にもなりかねません。

なぜならば、「投資家目線」ですので、本業の投資家が探しているものと立地や規模などが競合してくる可能性があります。

その際は多少の妥協が必要となる場合があります。

 

by 大丸商事 長谷川浩一

 

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