宅配ボックスで申し訳ない気持ちにさよならを
賃貸住宅の人気設備ランキングでも上位に入る「宅配ボックス」。
これまでにも宅配ボックスを利用した「再配達率」に注目した調査は行われてきましたが、株式会社ナスタが「宅配ストレス」に着目した調査を行い、今年の2月20日に調査結果を公表しました。
入居者の困りごと解決という意味でも興味深い結果となっていましたのでご紹介します。
宅配便の「受け取りストレス」
2018年秋から2019年冬にかけて、株式会社ナスタが福岡市主催の「実証実験フルサポート事業」に参画して、宅配ボックスが宅配便を受け取る際の「宅配ストレス」に与える影響とその効果を検証したそうです。
下のグラフは
Q.宅配ボックス設置後、宅配便など荷物の受け取りに関する総合的なストレスはどうなりましたか?
という質問の回答です。
なんとストレスは「82.3%」減ったという結果に(ナスタ調べ)。
「申し訳ない気持ち」も軽減できるのか
マツコ・デラックスさんを起用して、荷物を受け取る側の気持ちに焦点を当てたCMとなっています。
このCMはあくまでもヤマト運輸のサービスを周知する為に作成されたものですが、宅配便の荷物を受け取る際の「ストレス」や「困りごと」といった部分では、福岡市で(株)ナスタが行った調査と同じ視点だと言えます。
実際に配達員へ申し訳ない気持ちを抱くかどうかは別としても、「受け取りたい荷物が受け取れない」「いつ届くかわからない」「配達員と対面したくない」などの理由によって、荷物を受け取る際にストレスを感じることは確かにあるようです。
このストレス軽減するために宅配ボックスは有効な手段であることは間違いありません。
これまでの宅配ボックス設置の流れは、どちらかというと配達する側の立場で進められていた側面があると思います。
つまり、再配達にかかる人員や時間などのコスト削減を目的としていました。
しかし今回、ヤマト運輸の新CMからも分かるように、荷物の配達側・受け側双方ともに宅配ボックスは有効で、設置・利用することにより「申し訳ない気持ち」の軽減が期待できそうです。
宅配ボックス「必要」が 90%超
株式会社ナスタが調査した中に
「今後も宅配ボックスが必要だと思いますか?」
というものがありました。
結果は下の通り、「必要」が91.4%に達しました(ナスタ調べ)。
この結果は賃貸経営をされているオーナー様にも参考にしていただきたいと思います。
入居者に支持される設備として宅配ボックスを設置することは、退去抑止に効果があると思います。
これは、単身向けに限らずファミリー向けも同じです。
転勤などの明確な理由による退去は致し方ないとしても、近所への単なる住替えは可能な限り防ぎたいですよね。
宅配ボックスはとても便利なものです。
便利な宅配ボックスが引っ越そうと考えている先の物件についていなかったら・・・。
「もう少しこの物件に住もうかな」
と考えてくれるかもしれません。
今は宅配ボックスの種類や大きさも様々なものがあります。
入居者満足度を高めるために、まずは設置場所を探すところから始めてみませんか。
by 大丸商事 長谷川浩一
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