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2019年10月20日
コラム

IT重説と電子契約~電子交付へ~

賃貸住宅業界はここ数年猛烈にIT化が推し進められています。

そして最たるものは契約の電子化でしょう。

社会実験を経て本格運用が開始されたIT重説に続き、本年10月からは契約も電子化しようと、社会実験が開始されました。

最終的には不動産店へ来店することなく、住宅を借りられるようになります。

 

不動産業界は遅れていた

現在も不動産売買の現場では「対面で書面」が貫かれています。

これは取引対象が高額であるなどの理由によるものだと思います。

もちろん、賃貸借においても物件によってはかなりの高額になります。

しかし、いつかは「対面で書面」から不動産業界も脱却しなければならないのだと考えた際に、取引事例が短期間で集約できる流通スピードの早い賃貸業界に目が向けられたのは無理もありません。

不動産業界では今でもファクスが主流であり、他業界からは「時代遅れだ」と言われてきました。

そんな中、2015年8月から、これまで対面で行うとされてきた重要事項説明をオンラインシステムを用いた非対面で行う、いわゆる「IT重説」の社会実験が実施されました。

 

書面交付から電子交付へ

2015年8月からの社会実験を経て、2017年10月からIT重説が本格運用されてきましたが、これはあくまでも重要事項の説明を対面ではなくオンラインで行うといっただけで、書面は事前に交付しておく必要がありました。

また、説明を受けたことを記す署名や押印も書面にしなければならず、郵送でのやり取りが発生していました。

ところが、今年10月からスタートした「賃貸仲介業務の電子契約の社会実験」では、オンラインによる説明はもちろんのこと、書面交付をPDFなどに置き換え、署名や押印も電子署名を利用できるとしました。

これは、重要事項説明書に限らず、賃貸借契約書も同様です。

現在は社会実験のという段階ですが、IT重説の経緯を見ると、仕組みに大きな支障がない限り数年以内に本格運用へ移行すると考えられます。

 

不動産店への来店なくしてお部屋を引越し可能に

すでに一部の先進的な取り組みを行っている不動産会社では、360°画像を利用した「VR内見」やスマートロックを利用した「セルフ内見」などのサービスが始まっています。

そして、入居申込みも電子化されたサービスがあります。

そこへ電子契約が加わると不動産店への来店は必要ない仕組みができあがります。

これは、一般のお客様には便利この上ないと思いますが、家主様にとっては不安を感じざるを得ない部分も出てくるでしょう。

このような入居希望者側と貸主側との感覚に差が出てきたとき、我々不動産管理会社はどのよにうにその差を埋めるのかが問われそうです。

 

現在、当社は面談申込みを基本としていますし、それを支持してくださっている家主様が多いのも事実です。

仕組みとしては存在しても、どの程度浸透していくかは家主様側の意識改革にも関わってくる問題であることは間違いありません。

おそらくは、更新契約から電子契約を導入していく不動産管理会社が多いのではないかと思っています。

 

by 大丸商事 長谷川浩一

 

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