スマートメーターを導入済みの賃貸物件は退去後のリフォームやご案内の際に一仕事必要です
スマートメーターはどの程度スマートなのか
平成28年4月1日から家庭向け電力小売りの自由化に伴って導入が進められているスマートメーター。
本来であればとても便利なものなのですが、便利すぎるがゆえに様々な問題を抱えているようです。
例えば、検針などのメーター操作が遠隔で可能なので、検針員が必要なくなり、雇用が縮小するという内容の記事もありました。
また、電力の開通作業・遮断作業も遠隔操作で可能です。
(写真はアナログメーターです)
|不動産賃貸業界にも影響しているスマートメーター
スマートメーターによる変化の流れは不動産業界にも及んでいます。
特に賃貸業界に影響が出はじめています(個人的感想です)。
賃貸業界と一口に言っても、仲介業と管理業に分けることができますが、スマートメーターによる影響は両方にあると思います(これも個人的感想です)。
仲介業の場合
これまではお客様を物件にご案内する際に、お部屋についたらブレーカーを上げ、少なくとも基礎照明を点灯させ、物件を見やすくするとともに、物件への印象を良く見せるという作業がありました。
管理業の場合
退去後リフォームやクリーニングの完了後、次の入居者を募集するための写真撮影を行います。
その際は、お部屋の鍵を開け、ブレーカーを上げて照明の力を借りながら撮影を行っていました。
その他にも、メンテナンスが必要となった際も、必要があればブレーカーを上げて灯を確保していました。
ところが、今後はこのような事ができなくなります。
|スマートメーターが導入済みの場合は、一仕事必要となります
スマートメーターは上記のとおり、遠隔でメーター操作ができてしまいます。
これまでは電力会社の作業員が来て、メーター部分の断線作業や接続作業を行っていたものが、遠隔操作でいとも簡単にできるようになっているのです。
つまり、入居者が退去の際に引越手続きをして、精算すると、電力会社が遠隔で断線作業を行うので、その後にお部屋に行ってブレーカーを上げても電気が通じていない状態で、全く照明が点きません。
まぁ、原理原則からいえば、これまでも電気を使用の際は電力会社に都度連絡が必要だったわけですが、メーターが回ると電力会社から「請求しますね!」という電話が入っていたので、甘えていた部分もあります。
なので、電力が必要な場合は、電力会社へ使用開始の連絡が必須となります。
|スマートメーターの通電までの時間はどのくらいかかるのか
今後、ご来店いただいたお客様が、ご見学をご希望された場合、すぐに東京電力に連絡したら物件到着時までに通電できるのかな?と思い、東京電力に問い合せてみました。
遠隔操作であれば、パソコン画面のボタンを「ポチッ」とクリックでOKなんではないかなと思ったわけです。
使用開始の連絡を入れてからどのくらいで通電するのか質問したところ、「おおよそ30分程度です。」との回答でした。
ただ、「電波状態が悪いと通電できないので、そのときは作業員が行くので2時間ぐらいかかります。」との回答も・・・。電波だったんですね。
てっきり電力線か何かを使った有線ネットワークなのかと思ってました。
ということは、ご案内したお客様は、照明の点灯確認や換気扇などの動作確認ができない状態で納得し、申込みを入れざるを得ない場合もあるということですよね。
ん~・・・。スマートなのかどうなのか考えさせられました。
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