後付オートロックによるバリューアップ
オートロック設置で入居者の利便性が向上
これまでエントランスとエレベーターホールの間にはガラス扉がありました。
そして、そのガラス扉にはテンキーロックが設置してあり、関係者以外は出入りができない状態でセキュリティーが保たれていました。
しかし、そのガラス扉外側にはインターホンはなく、宅配業者などの来訪者が訪問したことを住人に知らせる術は「電話をかける」のみという、少し不便な状態でした。
|とある入居者はワイヤレスチャイムをポストに設置
この物件の入居者のひとりは、エントランスのポストにワイヤレスチャイムを自ら設置して対処していました。
しかし、鉄筋コンクリート造の建物であることや、お部屋までの距離もあることなどから、来訪者がエントランスでチャイムを鳴らしても、部屋に電波が届かないことも度々あったそうです。
|入居希望者の声がきっかけ
お部屋のひとつが退去となり、入居者募集をしているときのこと。
「自分で有線のチャイムを設置したらどのくらい費用が掛かりそうですかね?」
この発言が家主様の決断を後押ししました。
もともと、ご案内の際にも建物エントランスの仕様は説明していました。
それでも不便になることが予想されたため、「他の入居者の方はどうしているのでしょう。」とのご質問を受けました。
そこで、先程のワイヤレスチャイムのお話をしたところ、
「不安定になるのであれば、自費で有線チャイムを設置することを検討する。家主さんに工事の承諾は取れそうですか?」
とおっしゃったので、家主様にその旨と、オートロックの見積もりを取得し、ご提案をしたところ、オートロック設置を決断なさったのです。
|工事が完了し、利便性が向上したエントランス
オートロックは通常、建築時に設置します。
というのも、エントランスの集合機から各室への配線が必要となり、建物完成後に後付を行うとかなりの費用を要するためです。
しかし、時代の流れとともに設備に対する要求レベルも変わります。
20~30年ほど前では、分譲マンションでオートロックを備えた建物が増え始めていましたが、賃貸ではまだまだ一般的ではありませんでした。
ところが、オートロック設備のある分譲マンションで育った世代が独立する時代になると、オートロック設備は当たり前の設備となりました。
セキュリティーのことを考え、エントランス扉をテンキーでロックしていて使い勝手がイマイチでした。
でも、これからはエントランスにインターホンも設置され、各戸のインターホンもカメラ付に更新したことで、格段に利便性が高くなり、同時に建物のバリューアップへとつながりました。
by 大丸商事 長谷川浩一
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