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2018年05月15日
コラム

困った、越境枝 ~接触できない~

立夏も過ぎて、枝葉も成長期に入るこの時期、悩みのタネは越境枝です。

なぜなら、民法上勝手に切ることができないとされているだけに、対応を間違えるとさらなる損害を被る可能性があります。

そんな厄介な越境枝ですが、当社の管理している物件でも困った状態になり始めています。

 

協力的だったはずの隣人

越境してきている枝葉の下はマンションの敷地内駐車場となっています。

そして、その枝葉を蓄えている樹木は一般的な住宅の2階屋根に届くほどの高木に成長しています。

越境していなくても落葉の季節には大量の落ち葉が敷地内に飛んできそうですが、その枝の5分の1程度が空中越境している状況です。

枝の成長が進むとただでさえ落葉に悩まされる状況なのに、さらに垂れ下がった枝が駐車場に停めている車に接触するのでたまったものではありません。

 

そこで、短いときには2年間に1回程度の割合でお隣の方にお願いをして支障の無い程度まで剪定をしてもらっていました。

ところが今回は、何度か差し上げた電話と手紙の全てに応答なし。時間帯を変えながら何度か訪問するも在宅の気配もありません。

さらにご自宅はツタで覆われ始めている状況です。

困りました。協力したくても、できない状況なのでしょうか。

賃料滞納もそうですが、状況の把握をしたいのにお話ができないのは何とも歯がゆいですね。

お話さえできれば、解決へ向けたご提案ができるのですが・・・。

 

越境「枝」は勝手に切れない

民法第233条第1項は「隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。」と規定しています。

つまり、越境している木の所有者に「切ってください」と請求することができます。

ただし、越境枝といえども、害のない僅かな越境や頻繁過ぎる切除要求は権利の濫用に当たる可能性があるので、避けなければなりません。


枝の切除をお願い(請求)しても応じてもらえない場合は、訴訟を提起し、木の所有者の費用で枝を切除するよう請求することになります(民法414条第2項)。

このような手続きを踏まず、勝手に切ったりすると、不法行為に基づく損害賠償請求をされる可能性もありますので、要注意です。

せっかくの近所づきあいも壊してしまうことになりかねません。

 

越境させないようにしよう

こんな事を言っても「当たり前だよ!」と怒られそうですが、自分の敷地内にある植栽を越境させないようにしましょう。

特にこの季節の樹木は思うより早く成長するので、これまでは大丈夫でも今は越境状態になっている枝もあるかもしれません。

そして、相手に支障が無さそうでも越境していたら手入れをしましょう。

想像以上にお隣さんが気にしていた、なんてことも良くあります。

気持ちの良い隣人関係は快適な生活には欠かせないものです。

 

さて、今回の越境枝はどうしたものか、オーナー様と考えてみます。

 

by 大丸商事 長谷川浩一

 

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